静岡市民と浜松市民の皆さんは政令指定都市となってから生活の変化を感じたのだろうか。住所に○○区が入ったという程度で私の知る限りでは実感は少ないと思う。
東京23区の「新宿区」や「千代田区」などの特別区は法人格を持っており区長、区議会議員を選挙で選び、独自に議会を置いていているが、政令指定都市の区は住民票や戸籍謄本の受付事務や「地方自治法第252条の19」に定められた県の事務を行う。
一般の市でも住民票などの市民サービスを地域の市役所の支所や公民館で受けることができる。
都市間競争においても政令指定都市は様々なメリットはある。今回は浜松市の区割り、区役所の必要性について取り上げてみた。
8月28日に行われた第3次浜松市行財政改革推進審議会第10回公開審議の議事録によると、浜松市の現在の7区制の在り方について審議されていた。
浜松市行財政改革推進審議会公式サイトより抜粋
【御室会長】
以前は浜松市には区も区役所もなかったが不具合はなかった。
政令市になり、7つの区に分けられ、立派な区役所ができた。
そもそも区は本当に必要なのか。要らないのではないか。
そのほうが、市職員も少なくて済み、行政がスリム化、効率化される。そのような観点により、第2次行革審で区の削減・廃止を提言した。区の削減・廃止についての市の検討状況、取り組みを確認しておく。
【井出委員】
件数が少ない戸籍の除籍証明書などは、一生のうちでそう何回も区役所も訪れることはない。本庁でできれば良いものである。業務を分けて、身近なものはサービスセンター、そうでないものは本庁に業務の集約化をすれば行革に繋がると思う。
7区の区民が同じように区役所を見ているわけではない。旧浜松市民は、もともと60万人でうまくまとまっていたので、むしろ分割されてしまったという印象が強い。そのうえに不便になったと感じている人もいる。旧浜松市民にとって利便性を阻害されない発展的な意味での合区を早く進めていただきたい。
【御室会長】
静岡市は葵区、駿河区、清水区と3つの区がある。これに対して、浜松市は7つの区がある。葵区には県庁から長野県との県境いまであり、それで立派にやっている。浜松でも同じようにできるはず。
これは、政令指定都市になる前と後での区役所の在り方に対する正直なところだろうか。
浜松市行財政改革推進審議会の御室健一郎会長は、まとめとして区の再編により、職員の人件費を年間で22億円、10年で220億円削減できると具体的な数字を掲げて再編の効果を説明した。
浜松市は、平成19年に政令指定都市に移行したばかりではあるが常に合理的な取り組みを試みる御室会長の姿勢には共感するところだ。
また、浜松商工会議所の御室会頭としても今後の中心市街地への施策も期待したいところだ。